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次世代のエンジニアを育てる、世界初のスマートファクトリー教育とは?|工学院大学
次世代のエンジニアを育てる、世界初のスマートファクトリー教育とは?|工学院大学
次世代のエンジニアを育てる、世界初のスマートファクトリー教育とは?
工学院大学
2026年4月17日 13:00
労働者人口の減少に伴う人材不足、DXやAI活用をはじめとしたデジタル技術の進化への対応など、国内外の製造業は今、大きな転換期を迎えており、次の時代に向けた人材育成が急務になっています。そうした課題に対して
工学院大学では新たに、スマートファクトリーの構築に貢献する世界的リーダーを育成する教育プログラムをスタートしました。
これからのものづくりを支えるスマートファクトリーとは、そこで求められる人材と教育の在り方とは。ここでは3月16日に八王子キャンパスで開催された
「工学院大学×オートデスク 共同プレスツアー」
の様子とともに、工学院大学の先進的な人材育成への挑戦を紹介します。
※プロフィールは当日(2026年3月)のものとなります。
進化する製造現場を支えるリーダーを育成する
近年、製造業や建設業の新たなソリューションとして注目を集めている「
スマートファクトリー」
。従来の製造現場に最新の情報システムを導入し、製品の設計から製造、生産工程、生産管理、製造現場のマネジメントまでを一つのシステム上で一元管理し、効率や収益性を大きく高める点がメリットです。
機械と人間の協働で実現する未来のものづくりは
「インダストリー5.0」
と呼ばれ世界的に注目を集める一方で、日本ではスマートファクトリーの開発・管理に関わるリーダーの育成が遅れているのが現実です。
そこで工学院大学では、未来のものづくりを支える人材を育成する教育プログラム『スマートファクトリー構築のための世界的リーダーの育成』を2024年度からスタート。学部2年生からスマートファクトリーを実践的に学べる世界初の教育プログラムとして、機械系学科の学生を中心に、年間2,000名以上の学生が先進的な学びを体感しています。
濱根 洋人 教授
機械システム工学科 教授/ものづくり支援センター センター長
/工学院大学ソーラーチーム 顧問
「中国、アメリカ、ドイツを中心に、半導体や工業製品の製造現場で人間が最小限の介入で生産工程を集約するシステムの導入が進んでいます。そうした分野で活躍する人材育成のために
キャンパスに最先端の設備によるスマートファクトリーを構築し、2年次までに5軸加工を学べる世界初のプログラムを用意
しました。」
スマートファクトリーの実現と教材開発を手掛けた工学部機械システム工学科の濱根洋人教授はプレスツアーでこう語りました。
そこで導入したのが、共同でイベントを実施したオートデスク株式会社が手掛ける、設計・製造業向けインダストリークラウド「Autodesk Fusion®」です。
同社製品は世界の大手有名企業の製造現場に加えて教育機関でも活用されており、世界で1億5,000万人以上の学生が知識と技術を培っています。
Autodesk Fusion®は設計に加えて、解析、設計データを加工データに変換するCAM、加工、検証など、製造に関わるデータをクラウドで管理できる、“考える・つくる・動かす”というプロセスがすべて入っているシステムです。
設計から製造までを一気通貫で学び、図面を引くだけでなく、加工を手掛け、動くものをつくりながら社会課題に挑戦していく。この学びを通して、
スマートファクトリーに関する知識や技術に加えて、自ら課題に取り組む主体性や実行力も培われます。そうした力は“数から質”へと移行する企業の人材ニーズに応え、学生が目指すキャリアを叶える後押しになるでしょう。
また、濱根教授はスマートファクトリーの実現と高度なマシニングを学習できる教材開発の実績から、
オートデスク社「Design and Make Award 2024」にて設計・製造教育におけるイノベーションを評価するEducation Excellence Awardを日本人として初受賞
しました。
授業で学んだ知識を学生プロジェクトで活用
設計から製造までをサポートする多彩な機能に加え、クラウドで製造データや製造工程を管理できることから、新宿と八王子という離れたキャンパス間でもチームでのものづくりが可能となり、最新鋭のマシニングセンタなどの加工機もシステム上で運用できる点が、スマートファクトリーを活用した学習環境の特徴。チームワークでの分業とデータを活用したコラボレーションを実現しています。
デジタルを活用したものづくりを学ぶ一方で、自らの手で図面をひき、加工を行う時間を設けることで、ものづくりに不可欠な“手の感触・感覚・匂い”を体験する従来の教育も重視。
国内の大学でもトップクラスの設備を誇る「ものづくり支援センター」
には、旋盤などの製造機器を数多く設置しており、企業の製造現場での経験豊富な5名の技術指導員のもと、学生は1年次にものづくりの基礎となる技術と経験を蓄積していきます。
学生が自由に工作・研究できる体験型施設「ものづくり支援センター」
こうした環境が注目を集め、八王子キャンパスのスマートファクトリーには企業や国内外の大学から多くの見学者が訪れています。また授業以外に、
各研究室での研究活動、学生が自主的に活動する学生プロジェクト、大学に隣接する工学院大学附属中学校・高等学校との中高大院連携教育などでもスマートファクトリーが活用
されています。プレスツアーではそうした事例の一つとして、
工学院大学ソーラーチームのAutodesk Fusion®を活用した取り組み
が紹介されました。
チームリーダーを務める機械システム工学科4年の島田琉海さん
ソーラーチームの取り組みを紹介したのは、チームリーダーの島田琉海さん。チームは2年に一度開催される
世界最高峰のソーラーカーレース「Bridgestone World Solar Challenge」
への参戦を活動の中心として、2013年からこれまで6大会に参戦。
2015年にクルーザークラス(実用性やエネルギー効率を競う部門)で準優勝、2017年からチャレンジャークラス(速さを競う部門)に舞台を変え、2019年に同クラスで5位入賞と技術賞「テクニカルイノベーションアワード」を受賞。2025年には日本勢2番手となる13位での完走
を見事に果たしました。
Bridgestone World Solar Challenge2025
チームでは2019年から車両製作にAutodesk Fusion®を導入し、
2025年の大会に出場した最新機「CYGNUS」
では、足回りのパーツやボディを学外への製造委託に頼らずスマートファクトリーを活用して内製化。一連の製造作業に加えて、チームマネジメントや工程管理、教員との情報共有などの場面でも、スムーズで効率的な作業プロセスを実現しました。
「私は1年次の後半からAutodesk Fusion®を使いはじめ、2年次にスマートファクトリーの教育プログラムを受講。並行して足回り設計の主担当を務めて製造まで手掛けたのですが、授業のおかげで短期間に一通りのスキルを習得できました。炭素繊維を使った巨大なボディパーツなど、難易度の高い製作工程もメンバーと協力して乗り越えられました。」
「大学院生や高学年の学生が主力を担うチームが多い一方で、工学院大学ソーラーチームは1~2年生のメンバーが中心です。それでも世界大会レベルに到達できる後押しとして、シミュレーションやデザインの最適化を可能にする多彩な機能に加えて、オンラインで先生やメンバーと製造データを共有したり、先輩の過去の製造データを参考にできるAutodesk Fusion®を2年生全員が使いこなしている状況が大きいと感じています。」
日々の講義とソーラーカーなどの課外プロジェクトが、基礎から実践へとシームレスに連携する点も、新たな教育プログラムの価値を高める特徴の一つ。
プレスツアーにはすでにスマートファクトリーを活用してものづくりに挑む工学院大学附属中学校・高等学校の生徒も登場し、多くの報道関係者を驚かせました。
工学院大学附属中学校・高等学校の生徒へインタビュー
技術の進化とともに、新たな素養を備えたリーダーの登場が待ち望まれるものづくりの世界。工学院大学ではこれからも、先進的な学習環境を活用した教育プログラムを展開し、新たな時代に活躍できる学生の成長をサポートしていきます。
プログラムの最後には、車両走行体験を実施しました
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